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祈りの幕が下りる時 東野圭吾 [読書]

 加賀恭一郎シリーズ10作目です。
 ちょっと偶然がすぎますが、最後にいろいろとつながっていく、というストーリです。
 自分の過去を知る友人が突然尋ねてきて、過去が暴かれるのを恐れて殺人を犯す、とのストーリーはミステリーではよくある内容です。古くは、「砂の器」なんかもそうでした。人間はそれなりの地位を築くと、どんなことをしてもその地位を守りたくなる、という前提ですが、それが殺人の動機になるのかは疑問です。先の砂の器では、ハンセン病が知られたくない過去でした。これは当時の医療実態や差別を考えると著名人でなくとも隠匿したい、という気になり、強い動機につながることも考えられますが、本書のような設定ではどうでしょうか。そんな点で若干、違和感を感じました。
 しかし、ミステリー作家というのは大変でしょうね。こんな複雑なストーリーを考えなければならないのですから。


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